2025.12.22 コーヒーの読み物
スタッフが選ぶ2025年ベストコーヒーランキング TOP 5
今年も「スタッフが選ぶ2025年ベストコーヒー」を発表します。
日々の提供・抽出・テイスティングを通して、スタッフそれぞれが“本当においしい”と感じた豆をランキング化。TOP5 銘柄を決定しました。
味わいの魅力はもちろん、精製や個性、飲み続けたくなる理由まで、現場の視点でまとめています。
1位 エルサルバドル サン・ニコラス農園 パカス BH
★ 甘さ、果実感、ぶどうのような酸が創り出す独特の世界観★
果実感と甘みのバランスが非常に秀逸で、特にぶどうのような甘酸っぱい酸味とハニー精製らしいスパイシーで滑らかな口当たりが強い印象を残した一杯。ストロベリーチョコを思わせる華やかな甘さに、スパイス感を伴う濃厚さも重なり、飲み進めても飽きない完成度の高さが支持を集めました。
パカス種のブラックハニーという中米らしい構成も好印象。絶対に飲んで欲しい一杯です。
2位 グアテマラ エル・インヘルト農園 パカマラ パタゴニア FW
★濃厚なのにクリーン。“うまみ”まで感じる別格感★
圧倒的なフレーバーと濃厚な密度がありながら、液体は驚くほどクリーンで完成度が高い一杯。パッションフルーツ、マンゴーやレッドアップルのような甘く濃厚な果実感、スパイス、そして唯一無二の“うまみ”まで感じられるという声が集まりました。飲み比べるほどに突出した存在感が際立ちます。
カップオブエクセレンスで7度の1位を獲得したパカマラ種は、やはり別格です。
3位 コスタリカ シュマバ・デ・ルルデス農園 ヴィジャサルチ R-YH
★流行中のレポサード精製を採用した個性派。際立つ果実感と凝縮感★
摘み取り後に100時間の陰干しをして、その後イエローハニー精製を施すというレポサード・イエローハニーを採用したカフェテナンゴ専用のスペシャルロット。熟したフルーツのニュアンスが強く、精製由来の特徴が明確で「インパクトが大きさがすごい」という評価でした。2ハゼ以降の深煎りでも甘いアロマが消えず、飲むほどにハマる中毒性があり、学びにもなる一杯として人気を集めました。
4位 ニカラグア ママミナ農園 カツーラ FW
★やさしい懐の深さ。抽出探究に寄り添う万能豆★
毎日飲みたくなる安定感がありつつ、抽出や焙煎の違いで表情が変わる懐の深さが魅力。気持ちを整える“リセット感”がある一方で、抽出探究に付き合ってくれる素直さも評価されました。オールマイティで安定した存在という印象に、今年は「奥行き」「存在感」が加わり、頼れる定番として票を集めました。
5位 ホンジュラス エル・ローレル農園 パライネマ FW
世界に衝撃を与えたパライネマ ゲイシャに匹敵するエキゾチックフレーバー
2017年のCOEで1位を獲得し、当時COE最高価格で落札されてパライネマという品種を世界的に認知させた偉大な農園。
2025年のCOEで2位入賞・ベスト・オブ・パライネマでは8位に入賞し、再び注目を集めています。
このロットは、ベスト・オブ・パライネマ8位入賞の豆です。
甘さ・柑橘系の酸・華やかさがすでに整い、ポテンシャルの高さが強く印象に残るロット。パライネマらしいフローラルでティーライクなフレーバーを基調としつつクリーミーな質感と複雑で奥行きのあるフレーバーが素晴らしいという声が集まりました。
まとめ
今年のランキングは「完成度の高さ」と「飲み続けたくなる理由」が明確な豆が上位を占めました。
甘さの質感、口当たり、余韻のクオリティ、そして精製由来の個性――どれも現場で日々向き合っているからこその評価になっています。気になる銘柄があればぜひ飲み比べで“順位の理由”を体感してみてください。
あなたのベストコーヒーも、きっと見つかるはずです。



















