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2026.03.04 生産者特集

中米出張2026 No.3:COEで注目のブルンカへ —— チリポのMICEPA初訪問

中米出張2026 No.3:COEで注目のブルンカへ —— チリポのMICEPA初訪問

いざチリポへ!ブルンカの「勢い」を体で知る —— MICEPA(ミセパ)訪問

コスタリカのコーヒー産地「チリポ」に、今回の出張で初めて足を踏み入れました。コーヒー生産地区の分類ではブルンカ(Brunca)になりますが、その中でもこのチリポ地区は、カップ・オブ・エクセレンスでも存在感を強めている注目のエリア。

 

コスタリカといえば、タラスやウエストバレー、セントラルバレーなど、主要産地は一般に8つに整理されています。その中でも近年「ブルンカ」が明らかに面白い。

 

今回訪れたのは、タラス地区とは山を挟んで反対側の斜面に位置するマイクロミル MICEPA(ミセパ)とLos Crestones(ロス・クレストネス)。まずは MICEPA訪問について報告です。

 

なぜカフェテナンゴはMICEPAを訪ねたのか

今回の訪問には、はっきりした理由が3つあります。

 

理由1:リゴベルトが昨年カフェテナンゴに来店してくれたから
産地の人が店に来てくれるというのは、簡単なことではありません。わざわざ日本まで足を運び、同じ一杯を前にして言葉を交わしました。こちらからも訪問して相互の理解を深めて、今後もつながっていきたいと思っています。

 

理由2:カップ・オブ・エクセレンスで注目を集めているから
COEは、コーヒーの“今”を映す鏡です。コスタリカCOEは複数カテゴリに分かれ、国を挙げて品質の高さを競い合う舞台になっています。
2025年の大会では、2部門をブルンカが制し、存在感を増しています。これは現場を見ないわけにはいきません。

 

理由3:なぜこの地区が素晴らしいコーヒーを生産するのか、理由がわかるかもしれないと思ったから
「美味しい」には必ず背景があります。標高、風、寒暖差、日照、土壌、乾燥環境、水、コミュニティの構造、そして“誰がどう作っているか”。それらがうまく組み立てられた時、はじめて力のある一杯になる。今回の訪問は、チリポという土地が高品質を生む根拠を掴みに行く旅でもありました。

 

 3335mの峠越え!チリポに入る前の洗礼

タラスから山を越える道中、車は標高3,335mの地点を通過しました。そこは、インテルアメリカーナスール道の高所として有名なエリアで、冷え込みやすい“別世界”。霧に包まれ、風が強く、体感温度はぐっと下がる。

「富士山でいえば9合目くらいの高さ」と考えると、寒いのは当たり前ですね。

 

動画:MICEPAに行く途中最も高い場所

 

道中で最も標高が高い場所に着くと、アテンドしてくれたエクスクルーシブコーヒーのダビアンが車を降りて少し散策しようと提案してくれた。面白そうなので車を降りることに。ところがTシャツ1枚だったので霧と風にあっという間に体温が持っていかれてしまった。とてもじゃなけれど死んでしまう。震えているとダビアンがジャケットを貸してくれた。(代わりにダビアンはTシャツ1枚・・・)

見晴らし台のような場所まで少し登りましたが、霧と強風で視界は真っ白。
「自然は美しい」だけじゃない。本当に容赦ない。
その厳しさが、南部の山のコーヒーを“簡単に真似できない味”にしているのだと、到着前から思い知らされます。

 

一気に1400m台まで急降下! 冬が“夏”に変わる

峠を越えたあとは、驚くほど一気に下ります。
さっきまで寒くて窓も開けられなかったのに、マイクロミルに着いた途端、日差しが強くて暑い。

この急激な標高差=急激な環境差。
チリポの面白さの核心がある気がしました。コーヒーの味わいは、畑だけで決まらない。収穫後の乾燥や発酵、そして“日々の気候の振れ幅”が、香味の輪郭を作っていきます。

 

「MICEPA」——2011年から地域で運営するマイクロミル

最初に向かったのは、昨年カフェテナンゴにも来てくれたリゴベルトがいるMicrobeneficio Cerro Paraguas (MICEPA)。

MICEPAは、チリポ地域のスペシャルティコーヒーを世に示すために立ち上がったマイクロミルで、7家族の小生産者グループ によって設立されました。

マイクロミルは単なる“小さな精製所”ではありません。

生産者が自分たちのチェリーを、自分たちの判断で、自分たちの基準で、自分たちの名前で、最後まで仕上げていくための装置であり、品質の主導権を生産者自身が持つということです。

それまでは摘み取ったチェリーを精製業者に売り渡していたので、ここで採れる高品質コーヒーは、低品質コーヒーと混ぜられてしまい、脚光を浴びることがなかった。しかし、マイクロミルのおかげでCOEのような舞台で活躍できる基盤が整ったといえます。

 

今日の峠越えから到着までの数時間だけでもすでに確信があります。

この土地は、環境の厳しさと、人の意思と、コミュニティの仕組みが重なって、素晴らしい一杯を作り出している。

チリポ地区を知ることが出来たのはとても良い経験となりました。

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