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2026.01.11 ショップ&イベント

新ロット『シュマバ・デ・ルルデス』ブラックムーン精製

新ロット『シュマバ・デ・ルルデス』ブラックムーン精製

新月の夜に生まれた新しい精製

コスタリカのスペシャルティコーヒー界で、今静かに存在感を増している精製方法があります。
その名は 「Black Moon(ブラックムーン)」。

名づけ親は、スペシャルティコーヒーのエクスポーター Exclusive Coffeeのヘッドカッパー、ワイネル氏。彼がこのプロセスを着想したのは、ちょうど新月の夜だったといいます。

月が見えない夜。そこから満ちていくサイクルが始まる。
Black Moonは“はじまり”の象徴であり、運気上昇のタイミングとしても注目されます。

ちょうど今年の始まりにカフェテナンゴにSUMAVAから新豆が入荷。

それがSUMAVA de Lourdes Black Moonです。

 

 

「Black Moon」とは何か──“見えない夜”に始まるプロセス

ブラックムーンとは、言葉としては「新月」を指します。
地球から月が見えない夜。月が太陽と同じ方向にあり、月齢でいえば「0」。満ち欠けのサイクルの起点です。

古代から新月は、『新しい始まり』や『再生の象徴』として語られてきました。
この精製方法の名前が「Black Moon」と呼ばれるのは、単なるロマンではなく、プロセスそのものが“再構築”だからだと感じます。

伝統的なナチュラルやウォッシュドを踏まえながらも、それを一度分解し、組み直す。
この方法を最初に導入したのがコスタリカのスペシャルティを再構築したエクスポーターExclusive Coffeeだったことも象徴的だと感じます。

 

 “乾かして、戻して、洗う”

Black Moonは、一般的なウォッシュド/ハニー/ナチュラルの枠組みを横断する特殊なプロセスです。
要点は「乾燥」と「再吸水」を挟んだうえで、最終的に“洗い切る”ところにあります。

 

<Black Moonの工程>

1. 完熟チェリーを収穫後、約1週間、涼しい場所で温度管理しながら寝かせる(レポサード)
2. アフリカンベッドで、さらに約1週間天日乾燥(チェリーのまま乾燥)
3. 水を張ったタンクにチェリーを入れ、乾いた果皮・果肉をふやかす(再吸水)
4. 柔らかくなった果実を果肉除去し、パーチメントを取り出す
5. 取り出したパーチメントをタンクに入れて発酵
6. デスムシラヒナドーラでミューシレージを除去
7. 乾燥させて完了

 

この流れを一言で表すなら、
一旦ナチュラル精製したものを再吸水させてメカニカルウォッシュトで再処理する。
これで処理したコーヒーがどのような風味になるのか?大変興味深いでしょう。

 

Cup of Excellenceで高評価!SUMAVAのBlack Moon

SUMAVAのBlack Moon精製のロット(カツーラ種)は、2025年のコスタリカ Cup of Excellence
「トラディショナル・ハニー&ナチュラル部門」に出品され、第4位という高評価を受けました。

すでに国際審査員によって高い評価を得ています。しかしここで一つ、個人的な疑問も残ります。
このプロセスは、果たして“トラディショナル・ハニー&ナチュラル”部門でよいのだろうか?
むしろ、独自の工夫と再構築がなされた点で『エクスペリメンタル』部門として扱われるべきではないかと思いました。

この疑問が浮かぶほどBlack Moonは既存の枠を超えた新しい精製方法なのです。

 

“実験”が“技術”に変わるとき

Black Moonは、SUMAVAでの実験を終え、少しずつ他の生産者にも共有され始めています。
そして、SUMAVA以外のミルで新たなBlack Moonの実験が繰り返され、いくつものバリエーションが生み出されています。

つまりいまコスタリカで起きているのは、単発の“面白い精製”ではなく、「新しいスタンダードが生まれる手前」の段階なのかもしれません。過去にはハニー精製やアナエロビコも同じような道を通ってスタンダードになっていったことを考えるとBlack Moonが今その過程にあるというのは確実なことのように思えます。

 

いったいどんなフレーバー?

今回入荷したのは、SUMAVAのビジャサルチ種。
コスタリカの伝統品種の上に最新の精製を施し、味の設計そのものを再構築・更新していく。そんなコーヒーです。

香りの華やかさ、甘さの輪郭、そして後味の整い方。
話題や派手さだけでは終わらず、きちんと飲む者を納得させる力を持っている。そこがこの精製の面白さだと感じています。

 

口に含んだ瞬間にナチュラル精製やレッドハニー精製を思わせる果実感が一気に広がります。トップノートはストロベリーやチェリー、熟したトロピカルフルーツのような甘い香り。中盤にかけて、ぶどうやプラムを連想させるジューシーなニュアンスが立ち上がり、シロップのような粘性のある質感が心地よいです。

ただ派手な発酵感だけにならず、後半は意外なほどクリーン。余韻にはカカオや黒糖のような深い甘さが残ります。

フルーツの“量”とカップとしての“整い”が同居したBlack Moonならではの設計された味わいです。

 

この新しいコーヒーをぜひ体験してみてください。

 

>>SUMAVA de Lourdes購入ページへ

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